一元論と二元論(不二一元論)、汎神論
一元論と二元論(不二一元論)
一元論(英: monism、仏: monisme、独: Monismus)とは一つの実体から現実が成り立っていると主張する形而上学の諸学説を指した用語である。
これに対応する反対の見解を示した学説に実在を二つに区別する二元論(dualism)や実在に対して数的な規定を行わない多元論(pluralism)がある。(一元論 - Wikipedia)
二元論(dualism)とは、世界や事物の根本的な原理として、それらは背反する二つの原理や基本的要素から構成される、または二つからなる区分に分けられるとする概念のこと。例えば、原理としては善と悪、要素としては精神と物体など。(二元論 - Wikipedia)
不二一元論(Advaita Vedānta)とは、インド哲学・ヒンドゥー教のヴェーダーンタ学派において、8世紀のシャンカラに始まるヴェーダンタ学派の学説・哲学的立場である。
シャンカラは、『ブラフマ・スートラ』における一元論の論理の不徹底さという問題を解決すべく(中略)ブラフマン=アートマンのみが真実であり実在するという幻想主義的ブラフマン一元論を唱え、二元論に陥ることを避けた。(不二一元論 - Wikipedia)
梵我一如(ぼんがいちにょ)とは、梵(ブラフマン:宇宙を支配する原理)と我(アートマン:個人を支配する原理)が同一であること、または、これらが同一であることを知ることにより、永遠の至福に到達しようとする思想。古代インドにおけるヴェーダの究極の悟りとされる。(梵我一如 - Wikipedia)
シャンカラ『不二一元論』を解読する | Philosophy Guides
全体論(ホーリズム)
ホーリズム(Holism)とは、ある系(システム)全体は、それの部分の算術的総和以上のものである、とする考えのことである。全体論と訳すこともある。
ホーリズムは有機体論やシステム理論と関連がある。これらの考え方は、現在では分子から人間社会に至るまで、生物、社会、経済、精神、言語体系 など様々な系において成り立つことが分かっている。古い科学の問題点を克服するために、今後の科学に求められている論点である。(ホーリズム - Wikipedia)
汎神論
汎神論(英: pantheism)または汎神教、万有神論とは、現実は神性と同一である、あるいは、すべてのものはすべてを包含する内在的な神を構成しているという信条。
現実は神性と同一である、あるいは、すべてのものはすべてを包含する内在的な神を構成しているという信条。神を擬人化した人格神を認めず、一切全てを神と同一視する神学的・宗教的・哲学的立場。(汎神論 - Wikipedia)
スピノザの汎神論は新プラトン主義的な一元論でもあり、後世の無神論(汎神論論争なども参照)や唯物論に強い影響を与え、または思想的準備の役割を果たした。生前のスピノザ自身も、無神論者のレッテルを貼られ異端視され、批判を浴びている。(バールーフ・デ・スピノザ - Wikipedia)
スピノザの「神即自然」(deus sive natura)という思想は、当時のキリスト教から無神論のレッテルを貼られ、主著『エチカ』(Ethica)は、長い間人々の目に触れることはなかった。そして、長らく「スピノザ的」という表現をした場合、それは無神論であり、一種のタブーとされてきた。
汎神論論争の帰結は、それまで無神論としてタブー視されてきたスピノザ哲学が一気に花開いたこと、つまりスピノザの哲学が、無神論ではなく汎神論的であったとして、一つの哲学として認められたことであろう。(汎神論論争 - Wikipedia)